Eric Loucks先生のご講演

米国ブラウン大学マインドフルネスセンター所長のEric Loucks先生による大阪大学大学院人間科学研究科マインドフルネスプログラム特別公開講座
目次

「サピヴィータ」= Sapientia(智慧)+Vita(生命)

 ブラウン大学マインドフルネスセンター所長のEric Loucks先生が来日し、大阪大学で公開講座を開かれました。私はブラウン大のプログラムでMBSRの資格を取ったこともあり、とても楽しみにしていました。

 Ericさんは、「サピヴィータ」=Sapientia(智慧)+Vita(生命)という言葉を作られ、「賢明な人生、または智慧のある人生を生きるためにどのようなトレーニングが必要か?」ということを意図し、教育、研究、実践に携わっておられるとのことでした。

 18日(火)は、青年期全般にわたるマインドフルネスによる健康とパフォーマンスの最適化というタイトルで、4つの分野でお話をされました。 

幸せになる選択肢

  • 若者のためにマインドフルネスに基づく大学

 若者の健康問題として、身体活動、ダイエット、肥満、睡眠、アルコールと薬物の使用、ストレス(経済的等)、孤独、デジタルメディア依存などがあり、摂食障害を持つ女子学生へのアプローチが紹介されました。

  • マインドフルネスに基づく血圧降下法試験(MB-BP)

 高血圧におけるグローバルレポートによると、高血圧は、世界における早期死亡の最も重要なリスク因子で、年間1080万人の回避可能な死亡の原因となっているとの事です。この状況に対してどのようにマインドフルネスを用いて予防し、治療していくかについて語られました。

 まず、自分たちの現在の問題を思い浮かべて、実際に自分が現在好んで食べ物をマインドフルに食べたり、感じたりしてみることによって、自己認識や注意制御を高め、身体活動を取り入れたり、健康的な食事を維持していけるという結果はとても興味深いものでした。

  • マインドフルネス教育に関するプログラム開発

 「自分たちのケアは自分たちで出来るシステム」をブラウン大学のマインドフルネスセンターが中心となり、研究と教育の両輪を活かし、大学の職員と学生のウェルビーングとパフォーマンスを上げる取り組みが行われていそうです。

「うん、なるほど。これは、MBSRのセルフケアの精神に通じている!」と感じました。

 また、医療費の増大はアメリカでも同じで、病気になってからかかる医療費と予防のためのマインドフルネスの導入した結果の比較検討し、費用対効果を検証されつつあることはとても合理的だと感じました。

  • マインドフルネスのビジネスへの応用

 ストレスの多い状況を切り開いていくためのリーダーシップの育成、またリスク管理に対処する能力をマインドフルネスプラクティスで培っていくことが出来る可能性などが語られました。

 マインドフルネススキルが高めることによりコミュニケーションが円滑になり、仕事上のストレスが減ることや、一人の高度なマインドフルネススキルを持つリーダーを養成すれば、波のように周囲の人々に広がっていくこと等が具体例を挙げて語られました。

 私は聞きながら、「そうそう、あの人ももう少しこういう聞き方や答え方してくれたらなあ…。広がってほしい…。」と何人かの顔が浮かびました。

 エリックさんは、今も進化し続けているマインドフルネスの可能性を報告してくださいましたが、同時にマインドフルネスが合わない人も当然いることや自分に合わないなら選択しない自由もあること、ティックナットハンさんの「プラクティスが嫌だと感じたら、そんな時は散歩に行った方が良い。」と話されたエピソードなどをユーモアを持って語られていました。

「幸せになる選択肢はいろいろある。」とも…。

 確かにそうですよね。

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