セレンディピティ(Serendipity)

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何かが違う

 先日、国際情勢アナリストでYou-Tuberの及川幸久さんが、伊丹市の「ブックランドフレンズ」いう本屋さんに新しいご著書「伝え方は「間」が9割」の出版記念の講演に来られるということで楽しみにして行きました。

 マインドフルネスにおいても、この「間(スペース)」を見出すことは非常に大きなテーマであり、心の変容をもたらす鍵となっているからです。

 そして、この「ブックランドフレンズ」という本屋さん、何やら空気感が違うのです。

 しばらくその場にいると、大切にされている本が、読んでくれる人をそっと待っているような感じが伝わってきます。

 ある棚の本たちは、すでに袋の中に入っており、その袋には、本とのステキな出会いを予感させる詩が書いてあります。
 またある棚では、いつか読みたいと思っていて、忙しさに紛れて忘れてしまっていた本が偶然に置かれていたりしていました。

 本を手に取りレジに行くと、その脇には手織りのしおりが手籠の中に本といっしょに連れて行ってくれる人を待っています。

 本を買うと店主の河田さんがステキなブックカバーで本を一冊ずつ優しく包んでくれます。

 大切な子どもを嫁がせるように。

 ネットや大型書店で本を買うのとは何かが違う…。と直感的に感じました。

伝え方は「間」が9割とステキなブックカバー

良書革命の意図

 及川さんのお話は、「なぜ本屋さんで講演会を開くようになったのか。」から始まりました。

「日本という国は、遠い昔から文字を読める人が多く、知性の高い本を読む国であったけれどもこの30年で26000店あった町の本屋さんが今や9000店以下になってきており、日本が衰退してきているのがひしひしと感じられます。  

 アメリカでもアマゾンが本を売るようになり、紙の本は電子書籍になっていきました。
 2000年代初頭にかけ2大巨大ブックチェーン書店のボーダーズは倒産し、バーンズ&ノーブルも経営危機に陥りましたが、方針を劇的に変えました。

 「あなたが読んでほしい本を並べなさい!」と地域のことを良く知っている店主に任せたのです。
 そしてその結果、奇跡のV字回復し、今、アメリカでは再び紙の本が読まれるようになってきているのです。」とのことでした。

 そして、及川さん自身も、「本屋さんを人と人との出会いの場に変えたいこと、本屋さんで出会った1冊の本が自分の人生を変えた、そんな本を創り、育て世に広め、そして世の中を良くしていきたい。」という思いを語られていました。

 グッドブックフレンドの河田さんと出会い、今のYouTubeでの活動のヒントを教えもらい、そして今のご自身の活動があるというドラマチックな出会いについても話されていました。

 お二人の活動の意図の共鳴を強く感じます。

マインドフルネスにおける「間(スペース)」という知恵

 私たちの生活は、AIや様々なコミュニケーションツールで、とても便利になっています。その恩恵は計り知れません。自分の仕事や好きなことをそれらを使って探索すれば、自分の能力だけでは難しかった深さまで物事を探求することが出来ます。

 そして、その私たちの活動は、記録され、アマゾンやYou-Tubeなどでは私たち自身のアルゴリズムが形成され、またその興味や関心を深めるような体験を提案してくれます。

 ただこの深度を深めていく体験は、居心地が良い半面、興味関心の幅が狭くなり、新しい刺激や成長の機会を減らしていっているかもしれません。

 面白い研究があります。

 自分とは異なる世界との接触を保つ人、橋渡する人が、自分が幸せだと感じるという研究もあります。ハーバード大学のロバート・パットナム教授らの研究(『孤独なボウリング』など)や、ネットワーク論でよく知られる概念です。

 いつの間にか、アルゴリズムの中だけで、自動操縦状態になっている自分は家に置いておいて、秋のすがすがしさの中で一息ついて、自分の余白を最大限にして、あなたの町のステキな本屋さんを訪ねてみるのはいかがでしょうか?

 「今日はどんなことが起こるだろう?」と好奇心を持って!

 そして、そのお店には、今この瞬間を私たちといっしょに生きている店主さんが、「幸せになって!良い本だと思うよ!読んでみて!」という願いや意図をもって並んでいる、そんな本に偶然出会う!

 もしかしたら、1冊の本が自分の人生を変えるかもしれない。

 及川さんのご著書「伝え方は「間」が9割」の「間」とステキな本屋さんの「間=スペース」は、私にセレンディピティを深く感じさせてくれるご著書でした。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 みなさんも、秋の夜長、アルゴリズムから少し離れた読書を楽しみませんか?

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